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離れて暮らす親のケアにかかわるパオッコスタッフの日常とつぶやき、
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▼お年寄りのバス車内での転倒事故多発

2009/05/24

 昔、都バスの運転手さんと話をしたことがあります。

 都バスは、階段の上り下りのないお年寄りに優しい乗り物。時間の制約があまりないお年寄りは、バスで行ける所なら並行して走っていてかつ早い電車や地下鉄をつかわないで行く人も多いという貴重な移動手段です(都バスの優待パスがあるのも大きいですが)。

 で、その運転手さんの話によると、普段仕事をしていて本当にお年寄りには危ないことが多いらしい。

 お年寄りは、動作が遅いため、それを気にかけ周囲に迷惑をかけないようにという気持ちが前に出てバスが止まらないうちから席を立ったり移動したりする人が多いのだそうです。

 それで転んだりして怪我でもしてしまったら運転手さんの責任が問われる。普通に停車させたつもりでも転んでしまったら急ブレーキじゃないのかと疑われてしまう。運転手さんは「頼むから、お願いだから、完全に止まってから動いてもらえないだろうか」と嘆いていらっしゃいました。

 そこで本日のネットのニュースからですが、

 「バスの車内で乗客が転ぶなどして、けがをする事故が後を絶たない。負傷者の過半数は65歳以上の高齢者。高齢者の場合、走行中のちょっとした揺れや減速でバランスを崩し、転倒するケースも少なくない。関係者は、バスが停車してから離席するなど「ゆとり乗降」を呼びかけている。

 国土交通省によると、バスの車内事故は平成12年から増加傾向にあり、18年には過去最多の1283件を記録。負傷者は約1500人に上り、年齢別では65歳以上が794人と過半数を占めた。重傷者の約8割が高齢者・・・

 都バスの運転手さんに話を聞いたのはずいぶんと前のことですが、その時の会話がニュースを読んで鮮明によみがえってきました。

 人間はだれしも、年を取れば動作がのろくなってしまいます。それは仕方がないこと。たしかに、周囲に迷惑をかけたくない気持はとても尊いのですが、だからといって怪我をしてしまったらなにもならない。

 そうそう、最近のバスは車高が低い上に、バス停に止まるとドアのほうを低く傾ける仕組み(ニーリングというそうですが)、が一般になってきました。

 こういうふうにあれこれとバスの設備を変えていくというのはまさに、バスこそお年寄りが主役の乗り物だということをあらわしているのだと思います。運転手さんも、バスが動いている間から席を立ったりする事に対しては、事故の観点から嫌がられています。バスは到着時間が読めないので、急いで乗っている人もそうたくさんはいないと思います。いろいろと考えるとお年寄りがあせって乗り降りする必要はありません。ぜひ堂々と周囲を気にせずゆっくり乗り降りしてください。(OKE)

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