スタッフブログ
離れて暮らす親のケアにかかわるパオッコスタッフの日常とつぶやき、
そして遠距離介護に役立つ情報などをお届けします。
▼そろそろ帰省シーズン
2010/07/27
お暑うございます。という挨拶が慰めにもならないほど暑い日々ですが、皆様如何お過ごしでしょうか。
遠距離介護をされている方々も帰省の時期になってきましたね。旧盆に備えて電車や飛行機のチケットも既に準備されている方も多いのではないでしょうか。
親が元気なうちは、実家に帰って上げ膳据え膳でダラダラと過ごし普段の疲労回復をすればよいかもしれませんが、現実に介護の問題が降りかかってきている人はもちろん、親がそろそろ心配になってくる年代だとそうは行きませんね。
帰ったらすることが色々とあります。
子どもが親のお使いをするというのは子どもが小さい頃と同じく、老いた親を持っている場合に実家に帰ったらしなければならないことです。
小さい子供のお使いはそれこそ、「ご近所のお店に行ってお醤油買ってきて」というような話です。ところが老いた親の場合は話は簡単じゃない。いろいろと中身が重いことも入ってくる。
で、お役所、銀行、郵便局、証券会社 あらゆるところでお使いにいっても、「ご本人様ですか?、ご本人でなければ委任状ございますか?」とやられる。
認知症でも軽度でまだまだ自分の住所と名前が書ける程度ならすぐに委任状を書いてもらえばいいのですが、ひどくなってくると名前すら書けなくなってしまう。そうなった場合は厄介です。お使いといいつつもお使いが本人じゃないという壁にあたって十分にできない状態になる。本人ではない他人がお使いに行ってお金の話をするのなら、相手も構えますよね。
右も左もわからない親が、電話の勧誘に応じて変な契約をしたりする。そんな時も、普通は簡単に引き下がってくれるのでしょうが、「これは子供さんではなく親御さんと契約したのだから」と開き直られたら困ります。帰省したらそんな「わけのわからない契約書」が出てくることもあります。
サロン等でも時々話が出てきますが、「成年後見制度」は本当に、「離れた親」の面倒をみるの時に考えなければならない制度だと思います。
これを利用すれば、委任状がなくても、いろいろと「私が親の代わりです、いや親本人と同一です」という形でいろいろな法律行為ができます(補助類型のようにできないものもあります)。だから、「ほんの僅かの日数の帰省」であってもいろいろとお使いができる。
お使いをスムーズにする体制は、あまり帰ってあげられない遠隔地に住む子供にとってきちんと準備して置かなければならないことのような気がします。成年後見制度というと、えーっとか敷居が高いとかいろいろと拒否反応を示す方もまだまだ多いですが、遠隔地介護には必要不可欠な制度かなあなんて思います。 [OKE]