スタッフブログ
離れて暮らす親のケアにかかわるパオッコスタッフの日常とつぶやき、
そして遠距離介護に役立つ情報などをお届けします。
▼はよう来ちゃんさいよ!(2012/6月)
2012/06/23
実家に帰って翌日の早朝、叔母が突然亡くなりました。
たった一人残っていた叔母でした。
特別養護老人ホームに入っていたのですが、骨の手術の際の麻酔の後遺症
でしょうか、次第に声が出せなくなると共に近頃は嚥下困難になっていました。
施設でもそれなりの食事に注意していたのですが、誤嚥性の肺炎を起こして
入院をしてしまいました。
従妹は以前から、胃ろうにする事をそれとなく施設から相談されていたのですが、
叔母の認知はかなりはっきりしていたので、自分でも嫌がっていました。
私たちも出来るなら、避けて通りたいと話し合ったりしたものです。
熱が下がって、病院から退院を迫られて施設と相談した所、かなり悲観的な
答えしか返ってきませんでした。
施設の主治医の話では、退院の途中で急変する事も有るし、帰っても
これと言った処置をする事は無い。
口から物が取れなくなった時は、胃ろうをしていないならそれはただ
何もせずに、見守しか出来ない、と言うものでした。
見舞いに行った際も、入院中は口からは全く食べ物を取る事が出来なく、
かなり体力的にも衰えているように見受けられました。
それでも帰り際には、握った手を力強く握り返したりしたものでした。
連日のように、どうしようかと電話をしてくる従妹に、後悔しないようにと、
つい胃ろうを進めてしまいました。
施設に帰りたがる叔母に、帰るためにはと、無理やりの説得でした。
取り付けて3週間後、調子が良いので退院をと言う事でした。
実家に帰る途中に退院したからと連絡を受けて、それなら明日施設を訪ねるよ
と言って電話を切りました。
翌朝早朝、呼吸が止まっているのを施設の方が発見したとの事でした。
施設に帰れた事の安堵感で、ホッとしたのかも知れません。
はたして、胃ろうを選んだことが良かったのか、悪かったのかわかりません。
でも日頃から否定していた胃ろうの取り付けに、いざとなったらなかなか
拒否する事が難しいものです。
今、看取りの事が色々話題になっています。
考えてみると、昔は家族で自然に看取りを行ったものです。
でも独り暮らしの方や、施設に入っているものは、どのような道を選べば
良いのでしょうか。
自分がそれを行わなくてはいけない日は、必ず来るはずです。
mikio